キャリアの棚卸をしてみましょう

起業しているのであれば、これまでの人生で、何の仕事もしたことがない人はいらっしゃらないでしょう。

アルバイトでもなんでも、これまでにしてきた仕事はあなたの大切な経験です。

私は、学生時代旅行三昧だったこともあって、とにかく旅費を稼ぐためにバイトばかりしていました。
家庭教師、デパ地下の販売員、ホテルの宴会場スタッフ、アンケート調査員、などなど。
箱の包装ができるなどレアな特技も身に付きましたが、どの仕事も目に見えない形で今の自分の仕事に活かされていると思っています。
特に、ホテルの宴会場で結婚式のスタッフをしていたことで、イベントの準備から終了までの段取りが身に着きました。

卒業して就職をしたのは証券会社でした。
法人営業をしていたので、今でも企業への訪問や社長とお話しするのも特別な緊張はありません。
バブルの絶頂からバブル崩壊までを経験し、日常業務の中で経済の基本的な知識も得ることができました。
当時の証券会社はノルマがきつく、毎日辞めることしか考えられないつらい職場でしたが、あの頃を思えば、どんな仕事も天国と思えます。
人生に無駄なものはありませんね。

強みを見つける際に必ずやっていただきたいのは、キャリアを棚卸することです。
アルバイト、就職、親や親せきのお店のお手伝いなどなど。
専門職で資格などあればそれも書き出します。

そのリストができあがったら、じっくりと眺めて、その仕事を通じて得たものを思い出してみましょう。
技術的なこと、メンタル的なこと、お客様とのやりとり、職場内の人間関係、商品やサービスの知識。
どんなことでもかまいません。

そして、今の自分の仕事に活かされているかを考えてみます。
今まで気づかなかっただけで、もしかしたらこれまでの経験を通じて、大切なことを学んできているかもしれません。

スキルの部分だけでなく、その業界への人脈がある、その業界の慣習を知っている、などもポイントです。

自分がしてきた経験を強みと掛け合わせてみると、他の人とは違う、差別化ではない「独自化」が可能になります。

あなただけが持つ、特別な何か。
じっくり分析して見つけてみましょう。