ヘアサロンサニー様

取材・インタビュー
綴屋 取材ライター 増田有香
一宮市で『ヘアサロンSUNNY』を経営する、南玖美さん。
創業者であるお母様から事業を引き継ぎ、2代目として活動されています。
お店を継承した際、自分なりにサイトを作り発信を続けてきた南さんですが、どんなきっかけでブランディングをお願いしたのか、またそれによりどんな結果を得られたのかを伺いました。
手作りのサイトを経て、プロへ依頼
--美奈子さんのことはもともとご存知だったのですか?
仕事関係で知り合い、経営者のコミュニティの先輩だったのですが、よく「これからのWEBサイトはスマホ対応にしないと」って言われていたのが記憶にありました。私自身パソコンで検索するタイプなので、ああそういう時代なのかなと。
当時、お店のサイトはあったのですが、作ったのはなんと2012年。私が母からお店を継承し、なんと「ホームページビルダー」で手作りしたもの(笑)。
そこで、ちょうど年数も経つし、補助金を使ってサイトを作りたいと思っていたので、まずはお話を伺ったんです。
--印象はどんな感じでしたか?
実は最初の頃はちょっぴり恐かったんですよ(笑)。あまり話す機会もなかったですし、年も上なので。
でもじっくり話してみると、ものすごく優しくて、しっかり話を聴いてくださいました。
時には付箋を使って徹底的に掘り下げてくれて。
話すうちに自分の思っていたことが見えてきて、第三者の意見ってすごく大切なんだと知りました。実はそれまで「棚卸し」という言葉すら知りませんでしたから…。 その際「玖美さんはこう進んだらいい」とピンポイントな提案があったんですね。それで「そこを改善すれば変わっていける」というイメージとゴールが見えてきたんです。
「医療ウィッグ」「自宅ケア」への特化…。
一人ではできなかった舵切り
--美奈子さんと話す中で、自分の本心に気づいていったんですね。
はい。私がやりたい事は、「必要なお客様に情報を届け、来ていただきたい」というシンプルなことだなと改めて思いました。
具体的には「医療ウィッグ」と「自宅ケア」の2つです。
自宅ケアは、美容師になってからずっと「家でのケアがいかに大切か」を伝えてきたので、大事にしたいなと。すでに頭皮ケアやヘッドスパは始めていたのですが、その要望も美奈子さんがちゃんと拾ってくれたんです。
--今はSUNNYさんイコール「医療ウィッグ」というイメージが強いですよね。
お陰様で今でこそそういうお声をいただけますが、ずっと「お客様に届けるのが難しい」という思いがありました。
それを話したところ、「医療ウィッグはお客様にとって、知られたくない・話したくない、いわゆるコンプレックスビジネスになる」と。つまり検索してもらうしか術がない。
そして「誰にも話したくない悩みを、どんな人に話すのか、どういう人が自分の頭皮に触れるのかって、絶対知りたいことだから、とにかく玖美さんの顔を出して!」と。
私は全力で「嫌だ~!」って言いました(苦笑)。
今まで避けてきた「顔出し」を決断!
--なぜそこまで拒否反応が(笑)?
実は、ホームページに顔を出しているような…いわゆるキラキラ起業女子が苦手で。
特に美容師という職業柄、私が前に出るのって違うと思っていたんです。
でも、確固たる思いがそこに乗っているなら「私を見てオーラ」は出ないんですよね。
美奈子さんの言われるとおり、誰にも話せない悩みを、どんな人間がどんな思いで聴き、どう向き合ってくれるかを伝えるのって、一番大事。
だから「顔を出した方がいい」のではなく「顔を出さないと信用に繋がらない」と理解できたので、戸惑いながらも出しました。
--施術を受ける側には大切ですよね。
はい。改めて自分のサイトを見てみると「医療ウィッグをやっている」とは書いてあっても、事例もないしメニューすらなかったんです。「SUNNYに相談したらどうなるか」という情報を与えていなければ、選ばれないですよね。人も料金も内容もわからないと、恐くて来られるわけがない。
私としては、思いを懸命に伝えてきたつもりでしたが、自分では気づかないんですよね…。何度もはっとしましたし、顔を出して良かったと実感できたことも、山のようにありました。
加えて、メディアに出たこともちゃんと掲載するように言われましたね。
顔出し同様「そんなの必要ですか?」だったんですが、それは信用に繋がることですよと。「ブランディングってそういうものなんだ」と感じた瞬間でした。
「お客様の声」で初めて気づけた自分の強み
--美奈子さんからは、お客様の声を集めるように言われたそうですね。
はい。実際にご来店してくださっている方にアンケートを書いてもらったんです。
その時に共通のワードを拾っていくのですが「SUNNYに来ると元気がもらえる」という言葉がたくさんあって。「そんなふうに思っていてくださるんだ」という発見があり、とても嬉しかったですね。自分自身元気キャラだけれど、それよりお客様をキレイにしたいと思っていたから、そういう感想を持たれているんだなって。
そのくらいから「私ってポジティブなんだ」ってようやく気づいたんです(笑)。
自分はずっとこれが普通だったから意識してなかったけれど、それこそ私の強みなんだなって。これも美奈子さんという第三者がいてくれたからこそ、気づけたことです。
ブランディングにより、
来て欲しいお客様が、ちゃんと来てくれた
--制作に対してはどんな要望を伝えたんですか?
私は海が好きなので、それしか言ってなかったと思います。
前のサイトはビタミンカラーがメインだったので、それに合わせて作り込んでもらったのですが、美奈子さんの頭の中には完成型があり、それを元に、デザインやキャラクターも出来上がってきました。
--制作途中ではどんなことを感じましたか?
美奈子さんって、他の方の事業の方向性が見える方だと思うんです。
私は普段から親しくしていたので余計そう思うのでしょうが「こうすれば売れる」がわかっている。
それを的確に伝えてくれるので「そこに行けるかも」「理想の形になれそう」とイメージでき、やる気が湧いてくるんです。
加えて、自分にない視点がもらえたり、「ああやっぱりそっちでいいんだ!」という安心感が生まれ「じゃあやってみよう! ダメならまた相談すればいい!」と進めた。
「美奈子さんがそこまで言うなら、わかったもうやります! 写真ももう出しますから!」みたいな(笑)。
普段、割と悩まない方ですが、それでも「医療ウィッグと自宅ケアの2つで行く!」と振り切る勇気はとてもなかったと思います。だから背中を押してもらえてよかったです。
--気になる結果はどんな感じでしたか?
しっかりでましたね。
ちゃんとブランディングすれば、届けたい人にちゃんと届き、来てくださるんだって。本当に実感できた。
医療ウィッグはもちろん、「年齢を重ねて髪質が変わったけど、今の担当が男性だから相談しづらい」という方も検索してくださったんですよね。
ブランディングのお陰で、理想のお客様が来てくださり、売り上げにも繋がった。しかも自分の強みがわかって自信が持てて。
当時はわからなかった「ブランディングの大切さ」を、今になりひしひしと感じています。
ちなみに、よく言われるSEO対策は全然やっていません。美奈子さんの「SEOより差別化やブランド力が大事」という言葉どおりでした。
熱意を感じるけれど圧がない、
美奈子さんの不思議な魅力
--ブランディング力のほか、美奈子さんの魅力ってなんだと思いますか?
説得力ですね。本当に不思議なんですが、たぶん説得しようと思って話していないのに、こちらが「そうだよね」ってやんわり納得できちゃう。
とにかく冷静に、理路整然と、淡々と話す。あれがいいんだと思います。
もちろんたまには「それは違うよ」と言われることもありますが、グサッとこなくて「あ~やっぱりそうですよね」と感じる。
あと、熱意は感じるのに、全く圧を感じない。美奈子さんの話し方とかペースなのかな…。
個人的に声がいいと思います! 心地いいのに眠くならなくて、緊張感があるのにずっと聴いていても疲れない…、もし音源を分析したら「人が心地良い何Hz」みたいに出るかも(笑)。
これは唯一無二の、美奈子さんの武器だと思います。
--逆に予想外だったことはありますか?
実は店舗展開も考えていたんですが、だんだん違うなと思い始めました。
また当初はエステやネイル、まつエク、長年成人式の着付けと髪結いもやっていましたが、「頭皮ケアとウィッグ」が届いたので、もういいかな~って。特に成人式は長年、お正月休みに影響があるからしんどくて。
でもやりたいことに力と時間を費やせばちゃんと経営が成り立つとわかり「辛いなら辞めよう」と決心できました。
やりたいことは叶い、辛いことは辞められる。シンプルで楽になりましたね。
こいう悩みって、経営者なら常にあると思うのでおすすめしたいな…。
--面白いエピソードがあれば教えてください
実はサイトを作った数年後にLPを作ったんですが、その時、少し堅苦しい動画のインタビュー撮影をしたんですよ。
それで「これで行きましょう」って終了した途端、私がほっとして「ホント、医療ウィッグやりたいんですよ。もう悩んでいる人がいたら、私に任せて! って感じですよ~」と話したところがちゃっかり使われていました(笑)。
そういう、ぽろっと出てしまった私らしさを拾って、上手に表現してもらえたのも、美奈子さんにお願いしてよかったところです。
次のステージを目指す人に、強くおすすめしたい!
--ズバリ、どんな人にオススメしたいですか?
スタートアップの方もいいけれど、どちらかというと「次のステージに行きたい人」かな。
自分で数年頑張ってきたけれど、頭打ちになっているような。
私も継いだばっかりの時はお願いしなかったかも…。必死すぎて何も見えない頃ですからね。
でも、少し落ち着いてやりたいことが見つかった時「あれもやりたい、これもやりたい」となりがちなのを交通整理してもらえるし、「あなたはコレ」って背中を押してもらえると思う。
自分のやりたいことが明確になり、「それで行こう」って伴走してもらって、結果もちゃんと出るってビジネスにおいてはすごく有難いですもんね。
ブランディングをすると、来て欲しいお客様が来てくださり、喜んでもらえて、私も嬉しい。今の自分に不要なものも手放せる。この流れが作れれば、ビジネスが楽に、楽しくなると思います。
周りに「やったらいいのにな」と思う方もあるけれど「ブランディング」という概念を美奈子さんのようにうまく伝えられないから、こうやって私の経験を話すことで、一歩を踏み出せる人が増えたらいいなと思います。
